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資金管理34

1標準偏差であれば約68%の信頼度と言える。Zスコアが高くなるほど信頼度が増す。

ランテストを行って得られたZスコアが負になることもある。

その場合は絶対値で考えることになる。

 

従属性が存在すると判断できる信頼度で高い結果が得られると

その従属性を有効に活用することでパフォーマンスをアップさせることが可能になる。

つまり、従属性が存在しているときとしないときはどのような場合か、

それといつ変化するのか正確に予測できる。

 

ここでの問題は、どの程度の数値が得られれば信頼できると言えるかだろう。

誰がみても90%を超える信頼度であれば、その従属性に信頼を置くといえるが、

実際には90%後半でなくてはいけないと言う統計学者もいる。

結局、個人の判断に委ねられている。

 

では、90%後半を上回る信頼度を示すトレーディングルールやシステムはあるのだろうか。

今までいろいろなシステムの検証をしてきたが、残念ながらこれほど高い数値を出す

システムに出会ったことがない。現実的には、従属性をトレーディングルールやシステムで

見出すのは難しい。しかし、ランテストで従属性がないという証明をすることができる。

 

仮に、ランテストの結果、従属性が存在すると言う高い信頼度を得たとする。しかし、

そのトレーディングルールにはテクニカルインディケーターが使用されていて、

そのパラメーターを変えたところ、全く違う結果になってしまった。一見、

従属性が存在しているようでもルールやシステムそのものを見てみると

パラメーターの変化で結果が異なるようでは従属性が存在するとは言えない。

結論として、トレーディングの場合、従属性の存在を確認することが極めて難しく、

勝敗の予測はできないと言っても過言ではない。つまり、資金管理がより重要になってくる。(続)

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資金管理33

これまでにも期待値がプラスでない運用システムを長く稼動させるのは

無意味だと説明してきた。つまり、資金管理方法の選択の前に

運用システムを検証してその結果を分析する必要がある。

なかでも、システムの信用度をチェックすることは大切だ。そこで、Zスコアを使って、

そのシステムが信用できるのか確かめるのが一般的である。

 

ここではランテスト、Zスコアについて簡単に説明したいと思う。

だんだんと聞き慣れない統計用語が出てきて、読者は抵抗感を持ってしまうかもしれない。

計算式を省いて、これらの統計数値が何を意味しているのか説明したい。

 

トレーディングルールの検証結果をランテストするということは、

連勝と連敗のZスコアを求めることである。

そのルールに従属性があるのか判断するためにランテストを行うと言ってもよいだろう。

 

サイコロやコイン投げは独立試行である。事前にその確率がわかっている。

そのため、結果を予想することができる。しかし、トレーディングでは、

そのルールが生み出す結果に従属性が存在するのか判断できない。

勝敗の順列を予想することができない。従属性のないコイン投げでは、

投げた結果に一定のルールが存在しているようでも、

最終的にそのルールを用いてもパフォーマンスを改善することができない。

つまり、従属性があれば、パフォーマンスをよくすることは可能と言える。そこで、

従属性があるか確かめるためにランテストをしてみる。

ランテストには30から40のデータが必要とされている。試行数が30を下回ってしまうと

適切な正規分布の形状を得ることが困難になってしまう。Zスコアとは、

データが正規分布の平均からどれぐらいの範囲内にあるのか示している。

Zスコアが1であれば、データが平均から1標準偏差の範囲内にあると言うことを意味している。

(続)

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資金管理32

事前に決めた金額に達成した時点で資金を引き出した場合、投資資本が減額するため、

破産確率は上昇する。では、資金を引き出しては駄目なのだろうか。

その答えは、引き出した資金を投資に回さないため、

残りの資金がゼロになっても手元には引き出した資金が残るので問題はない。

 

ここでのポイントは、投資資本が減額されるので取引額(枚数)も調整する必要がある。

資金を引き出すまでに儲けが積みあがってきている筈だ。

実践する前の検証段階で集めた統計数字とトレード開始後の結果を比較して、

資金管理方法やリスク率を変更するべきか判断しなくてはいけない。

 

注意すべき点は、資金が増えていく中で、ある段階から損失の発生を“予測”して、

システムを停止することは意味がない。確かに、過去のデータから”連敗“ が

どこまで続くのか調べておくべきだろう。しかし、損失は避けられないため、

予想以上に負けが続く可能性も十分にある。また、連勝が続くこともある。

勝敗の順列は予想できない。

 

トレーディングルールを構築する段階で、投資資本がどこまで積みあがったら引き出すのか、

また、その額はいくらなのか決めて、データをランさせる必要がある。

儲かる売買手法があっても資金管理を怠っては破産する可能性がある。

儲からない売買手法をランさせて資金管理しても、結局儲からない。しかし、

再投資しないで儲けを引き出しておくと、引き出した金額は安全だ。その後、

全く売買しないのであれば話は別だが、期待値がプラスでない手法はワークしなくなっていく。

全く検証もルールもなく相場で儲かった場合の資金管理は、

資金を引き出して相場から撤退することだろう。(続)

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資金管理31

“スイングポイント”からシステム運用を停止するといっても、

過去のドローダウンをリカバーするときに掛かった時間(日数)を参考にして、

トレーダーの裁量によって売買の一時停止を決定することになる。そのため、

あまり有効的な収益カーブの管理方法とは思われていない。

”マルチタイム方式”とは、エルダー博士が提唱しているマネーマネージメントの

2%・6%ルールと同じだ。ここでは2%が各トレードの最大リスク率になっているが、

6%はその月の最大リスク率である。時間枠を2つ以上使って資金を管理している。

多くのファンドマネジャーは、1日、1週間、1ヶ月、四期、そして、

年間のリスクを決めている。時間別にリスクを管理するだけではなく、

同じように時間枠別にリターン目標を設定している。必ずしも、

メカニカルな運用をする必要はないが、多くのファンドマネジャーは

資金管理を明確にするためにもシステム化した運用スタイルを用いているようだ。

ここまでの資金管理方法は、全ての収益を再投資することを前提にしてきている。

しかし、トレーディングで生計を立てているトレーダーにとって、

収益の一部を口座から引き出す必要があるのではないだろうか。

よくトレーダーから聞かれるのは、

”投資資金はいくらあれば相場で食っていけるのか“という問いである。

あまり素気ない回答はしたくないのだが、答えは、”多ければ多いほどいい“となる。

既にお分かりいただけたと思うが、投資資本が多ければリスク率を低くしても

それなりの投資額を一回のトレードに賭けることができる。しかし、資本金の額以外に、

先ほどの資金の引き出しの頻度やその額によってもリスク管理が変わってくる。(続)

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資金管理30

”システム・ストップ“について、その目的を説明した。その中で、

累積収益カーブの移動平均線を求めて、ドローダウンの管理をする方法を紹介した。

累積収益カーブを管理する方法は移動平均線だけではない。ここで例をあげてみたい:

1.チャンネル

2.スイングポイント

3.マルチタイム方式

上記は一見するとトレーディングルールにも思えるが、あくまで、

収益カーブの管理に用いる。収益の状態を分析するのは、

単に儲かっているか損しているかをチェックするだけではない。

“チャンネル“だが、ここでは過去20日間、もしくは60日間の最高累積収益額と

最低の累積収益額を求めて、収益カーブの上下にバンドを描く。

この”チャンネル”を下にブレイクした時点でシステムに止めがかかる。しかし、

”チャンネル”を上に抜けた場合、今まで採用してきた資金管理方法を見直す

必要があるか再確認する。特に、アグレッシブに資金を運用する管理スタイルを

選択している場合は、マーケットのボラティリティーの変化をよく分析するべきだろう。

マーケットが今までにない動きをしている可能性があるためだ。

”スイングポイント“とは収益カーブのピークとボトムに印をつけて、

ポイント間の幅と時間を計測する。そして、実際に、ドローダウンをリカバーするのに

どれぐらいの時間が掛かっているのか調べる。累積収益が徐々に落ちてきたとき、

過去のリカバーするまで掛かった時間をもとに、システムをどこでストップするか判断する。

(続)

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資金管理29

累計収益額がその移動平均より下回ったとき、次にシグナルがでてもその通りに売買しない。

つまり、収益カーブのトレーディングである。

ポイントは買いと売りのシグナル別に収益カーブを描くこと!

よく目にするファンドマネジャーのパフォーマンスで、ほとんどドローダウンを経験しないまま、

右肩上がりに上昇している収益カーブを出しているファンドの多くは、

この収益カーブをトレードしている。

マーケットで売買するだけがトレーディングではなく、収益カーブもトレーディングの対象にする。

それによって、どの通貨ペアがどのような動きをしているか想像がつく。

一般的に言われている”システム・ストップ“の目的は次の3点になる:

 

1.   設定した損失合計額まで損失が膨らんだときに、

そのシステムの運用を一時的にストップさせる。

2.   累計収益がその累計収益移動平均線を下回ったときに、

そのシステムがうまく機能していないと警告を出す。

3.   一時的にそのシステムの運用を控えていたものの、また、

そのシステムが機能し始めたことを知らせる。

 

一旦、そのシステムの運用を停止しても、仮想売買は続けてそのまま収益を合計していく。

そして、累計収益がその移動平均線を上に抜いた時点で、再びそのシステムのシグナルに

沿って売買を再開する。運用をストップすることで、ドローダウンの拡大を抑えることができる。

(続)

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資金管理28

より早く収益を積み上げていく”固定資本管理法“を採用することで

小額の投資資金を短時間で増やすことができても、一回の大きな損失で

かなりの投資資本を失くしてしまう危険がある。一度、投資資本が大きく減ってしまうと

取引額(枚数)を減らして取引を再開することになるが、

損失をリカバーするまでの時間が掛かる。つまり、資金管理方法の選択には

”バランス“が重要視される。リスクに見合ったリターンの追求をバランスよく

続けることで破産を回避しながら売買を続けていくことができる。

バランスがうまくとれているのか調べるには、収益と損失の標準偏差を資金管理別に

比較する方法が一番簡単だろう。標準偏差が大きいとバラツキが大きいということになる。

既に読者の皆さんは予想しているだろうが、”固定資本管理法“の収益と損失は

他の管理方法に比べてばらつく。しかし、バラツキが最も小さい管理法を

採用すればよいとは限らない。そこで、トレーディングルールが構築した後に、

その結果をモンテカルロ・シュミレーションするトレーダーもいる。

過去データをいろいろと組み合わせて、その結果を比較する方法としては

最適といわれている。しかし、各管理法別に描かれた収益カーブを

比較することが最もシンプルな判断方法だと思う。

収益カーブは、一般的に累計収益を意味しているが、

買いと売りのシグナル別の収益カーブを描くことも大切だ。

買いシグナルの収益カーブを描く。そして、収益の移動平均を求める。

多くは加重移動平均を使うが単純移動平均でも良いだろう。移動平均の期間だが、

一ヶ月の平均営業日数が20日間なので、20日を良いだろう。

収益カーブが移動平均線よりも上であれば、そのシグナル通りに売買しても良いが、

累計収益が移動平均線を下回った時点で、そのシグナル通りに売買することを停止する。(続)

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日経225のアップデイト

38%の戻りをクリアできたものの、上昇モメンタムは弱い日経225。

出所:eSignal 日経225、OBV

上昇はゆっくりでもOBVが高値を更新していれば、まだ上げるだろうと予測できるが

そろそろ息が絶えてしまうように思える、日経225は。

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金のアップデイト

やっぱり、今週に入って調整色が濃厚になった金。

出所:eSignal 金、ボリンジャーバンド

ダブルトップの形成には、もう一度、踏みあげが必要になるが、このまま

下げるようだと、それほど、落ちない可能性が強い。

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小麦のアップデイト

今週に入って、横ばい状態が続く小麦。

出所:eSignal 小麦(日足) OBV

やはり、週足単位のレジスタンスゾーンを目前に

足踏みしているようだ。OBVは、先行して下げ始めている。

売り準備のスタンスで望みたい。

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Profile
  • 成田博之
  • ノースカロライナ大学ウィルミントン校卒業。シンガポールの銀行で約10年間、金融商品のディーリングをした後、日経 225先物・為替を中心に自己資本を運用するプライベート・トレーダーとして、 1998年にオーストラリアに移住。その後、ヘッジファンドの運用にも携わる。 2006年に帰国後、FX業者でディーリング部長やコンサルティング業務に従事。 2009年8月から、ウエストビレッジインベストメントに企画・開発部門担当として参加。現在、West Village Capital株式会社代表取締役
SaxoBank
SAXO BANK
  • サクソバンクFX証券株式会社
  • サクソバンクFX証券は、EU監視下に置かれたサクソバンク(SAXO BANK A/S)の100%子会社であり、日本国内では、FXとCFDのサービスを提供しています。サクソバンクが世界180国以上に展開する世界品質の取引環境を日本の投資家様にお届けいたします。
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